仏壇の祭り方
はじめに
仏壇の祀り方にこれといった正解はないと思います。
ご本尊様、ご先祖様に手を合わせる場所としてふさわしいと感じる
ならば、それで十分に正しい仏壇の形です。
仏壇の祀り方の基本を書きますが、現在すでに仏壇を祀っている方が
それと異なることを気にする必要はありません。仏壇を祀ることの唯一の
条件はそこに拝む心があるということだけです。
基本的な仏壇の祀り方
仏壇の祀り方は場所により家によって異なるものですが、ごく基本的な
祀り方を示します。
| 仏壇の例
|
実際にはその仏壇の大きさ、経机の有無、位牌の数など、その状況に合わせて
祀ることとなります。
基本的な配置
中心に本尊を祀ります。本尊はお釈迦様を祀るのが基本です。
向かって右に開山(無相大師)像を祀ります。
向かって左に開基(花園法皇)像を祀ります。
開山像および開基像を置かない場合も多いです。
位牌はその下に配します。向かって右が上手です。上(右)から古い先祖を
祀ります。(開山像および開基像を置かない場合は、本尊の左右に置いてもかまいません)
供物
仏壇にお供えするものは以下のようなものです。
花、蝋燭、線香、果物、お菓子、お茶、お湯、仏飯(ご飯)
上の絵では花が一対と蝋燭が一対となっていますが、花と蝋燭で一対(各1つ)でもかまいません。
お経を読む場合は、般若心経、延命十句観音経、白隠禅師座禅和讃などをお読みください。観音経など他のお経でも
一向に構いません。
お膳
仏様に上げるお膳(法事の際など)は下の図のように作ります。
仏様側に箸がくるように、お膳を置きます。
箸は仏様の側から見て箸が右手で持ちやすいように置きます。
器の並び順は図を参考にしてください。ご飯は白飯が基本ですが、炊き込み等でもかまいません。汁は味噌汁です。
坪には煮豆や和え物です。高皿は漬物です。お平には、5種の具の煮物を盛ります。
仏の祭り方は家によって、人によって異なるものですから、自身の考え方に応じて
適宜工夫してください。基本と違うことを「間違っている」と思う必要はありません。
その他
訊かれる事のある質問について、私の考えを書いておきます。
問:
仏壇の向きについて
答:
基本的にはどちら向きでも良いです。参りやすい場所に置くことが重要です。
問:
写真(遺影)を部屋に飾らないほうがよいか
答:
飾っても、飾らなくてもかまいません。(飾ることが)気になるならば飾らない方が
良いと思います。飾っている方が、身近に感じれるということであれば、飾る方が良いでしょう
問:
一枚の位牌に複数の仏様の名前を書いてはいけないか
答:
本来はひとつの位牌に一人の仏を書くべきですが、こだわる必要はありません。
2人あるいはそれ以上の戒名を一枚の位牌に書くことは、まったく問題ありません。
どうしても気になるようでしたら、位牌を安置する場所との兼ね合いですが、一人ずつの
お位牌を作成したらいいと思います。
|