世界経済の危機 [Rewrite](2008/09/30)
世界経済の危機(2007/08/21)
世界経済の危機
アメリカにおいて「サブプライムローン」に端を発した経済の変調は、
住宅価格の下落、金融商品の値下がり、証券会社の破綻、銀行の破綻と金融機関の
危機を招いています。金融危機の根本の原因は「リスクを見誤った」ことです。
「サブプライムローン」は返済能力に疑問のある人にも貸し付ける住宅ローンです。
返済不能のリスクがかなりあります。そのリスクを「住宅の資産価値」を担保にして回避する
仕組みでしたが、「住宅の資産価値の下落」のリスクを低く見積もりすぎました。
結果は「融資資金の回収不能」です。
住宅債券、株式などに対し自己資本以上の資金を投じていた金融機関は大きな
ダメージを受けます。借金で投資金額を増やせば、儲けが大きい代わりに損も大きいのは
道理です。金融機関が、借りたお金を返せない状態(破綻)すれば、そこにお金を貸していた
金融機関もダメージを受けます。保険によって、損失を補填する契約をしていた金融機関にも
同じです。この連鎖によって金融機関全体が危機を迎えています。
危機の終焉はいつか
金融機関は、大きな損失を被ったですが、その損失を回復するのには時間が必要です。
今回の金融危機による損失は、本業で稼ぐ必要があるでしょう。銀行ならば、企業への
貸出金利と預金者への支払い金利の差で、証券会社ならば手数料収入等で返すわけです。
損失を一時的に政府が融資などで補填しても、その借りを返す必要があります。
土地(住宅債券)や株、資源先物は博打のようなものです。当たれば大きいが、外れも
大きい。本業の収入は、着実であっても大当たりはありません。ばくちの借金をまじめに
働いて返すようなものですから、なかなか大変なことでしょう。
日本への影響は
この金融システムの毀損は、日本への影響はかなりあると思います。融資資金の
回収不能に関してもいくつか発生しているようですが、それよりもアメリカ経済の
失速が大きな影響を与えます。
アメリカの国内はお金が不足します。(住宅や金融商品による)金融資産の増加を
消費の源泉としていたアメリカは、消費すべきお金がなくなります。そのため、消費が
落ち込み、かなりの不況となるように思います。それは、アメリカへの輸出が落ち込み
日本経済、中国経済の停滞となります。
アメリカが政治的な方法によってこれを回避する可能性もあります。その場合、
方法によっては日本はさらに悪い立場となるかも知れません。
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