宝津院静岡県静岡市の禅宗(臨済宗妙心寺派)のお寺です
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3. 法話 <ViewCnt=27708> | 助け合うこと(2010/05/04)助け合って生きる世の中
私たちの社会は、様々な人が関係し合い暮らしています。本来、人間は生物的にはあまり強い生き物では
ありません。外敵と戦う鋭い爪や牙を持たず、寒さや外傷から身を守る毛皮も持ちません。器用な手を持ちますが
足は遅く、木に登ったり、土にもぐったりするような特殊な技も持ちません。それでも、自然界で淘汰されずに
残ってこれた理由は、その集団性にあります。他の苦しみを自らの苦しみと感じることのできる想像力が
人間を集団で活動し、社会性を形成し、生き残ってきたわけです。故に、人間は強い社会性を持ちます。 助け合うということは
「助け合う」ということは、「助ける」ことだけで成り立ちます。結果的に助けられる人がいるだけで、
考えなくてはならないのは「助けること」だけです。皆が自分のできる範囲で他を助けることで、結果的に
助けを必要としている人が助けられます。重要なのは「結果的に助けられる人も、他を助けようとしていること」
です。自らよりも他を思いやる心があって、初めて助けられる権利があります。 助け合いの本質
助けを必要とする人が、余分に助けを得るためには、誰かが余計に助けを与える人が必要です。損得で言えば
損をする人が居なければならない。損得を考えないことが助け合いの本質です。誰もが損得を考えない。が、
実際には、金銭(や労力)でない部分で報われることがあります。感謝を受けたり、労をねぎらわれたり、栄誉を
得たりなどです、しかしそれが重要なわけではありません。 |